判断の原理
PRINCIPLES OF DECISION
判断の前に、
何が動いているのかを見極める。
経営判断を難しくしているのは、選択肢の不足とは限りません。すでに起きている変化と、自ら作り出している変化が、同じ問題の中に混在していることがあります。
noillionは、どちらが一般的に正しいかを論じません。ひとつの出来事に同時に現れる二つの側面を捉え、何が経営者の意思とは独立して起き、何を自らの意思と資源で動かしているのかを判別します。
この二つの判別を組み合わせたものが、noillionの「判断の原理」です。

01 — TWO ASPECTS, ONE EVENT
一つの出来事には、必ず反対側がある
値上げをすれば、一件あたりの収益は増えます。同じ価格改定は、顧客にとっては負担の増加として現れます。人員を維持すれば、経験と関係性が残ります。同時に、固定費と資金拘束も残ります。
これは二つの無関係な出来事ではありません。同じ一つの判断を、異なる側から見たものです。一方だけを得て、同じ出来事から生じる反対側だけを消すことはできません。
同じ範囲・同じ時点・同じ単位で一つの出来事を捉えたとき、その二つの側面は独立して存在するのではなく、同じ出来事の反対側として同時に現れる。
A+B=0は、二択を戦わせるための公式ではありません。どちらにも得失があるという一般論でもありません。「得だけを残し、失う側だけを消す」という選択肢が、なぜ見つからないのかを構造として捉えるための表現です。
※「A+B=0」は、noillionが意思決定の整理に用いる独自の表現であり、学術的に確立された数式または自然科学上の法則を意味するものではありません。
02 — PASSIVE AND ACTIVE
変化が「受動的」なのか。
自ら「能動的」に作っているのか。
ここでいう能動・受動は、積極的か消極的かという性格の違いではありません。変化したか、現状を維持したかという違いでもありません。
PASSIVE
受動的な変化
その判断主体の現在の意思や選択に先行し、または独立して、すでに与えられている変化。
ACTIVE
能動的な作用
与えられた状態を変更または維持するために、判断主体が意思と資源を投入して方向を与える作用。
市場全体が変化しているからといって、自社にも同じ受動的変化が起きているとは限りません。反対に、何も変えないという判断であっても、その状態を維持するために資金、人員、交渉、時間を継続して投入しているなら、それは能動的な作用です。
「変える=能動」「維持する=受動」ではありません。
自社の意思を除いても起きているのか。それとも、投入を続けることで成立しているのか。その違いです。
03 — OBSERVABLE FACTS
判断は、確認できる事実から始める
能動・受動の判別は、印象や精神論では行いません。対象とする企業、判断の範囲、観察する期間を定め、確認可能な事実を次の軸で整理します。
市場予測だけでは、この判別はできません。同じ市場に属する企業であっても、顧客構成、技術、契約、組織、資金、経営者に起きている事実は異なるためです。
04 — THE DECISION PROCESS
A+B=0と能動・受動を、どう組み合わせるのか
A+B=0によって、損失のない架空の選択肢を探すことを止めます。能動・受動の判別によって、自社の意思とは独立して進んでいるものと、自社が資源を使って成立させているものを分けます。
そのうえで見るのは、どちらが安全かではありません。どちらの判断を選んだ後に、価格、取引条件、提供価値、業務体制、時期など、自ら動かせるものが残るかです。
05 — WHAT NOILLION DELIVERS
noillionが明らかにすること
noillionは、未来を確定するものでも、成功を保証するものでもありません。個別の状況を整理し、判断の根拠を見える状態にします。
- 現在、実際に起きていること
- 一つの出来事に同時に現れている二つの側面
- 経営者の意思とは独立して起きている変化
- 維持または変更のために、自ら作り続けている作用
- それぞれの判断後に残る、自社で動かせる要素
- 判断を止めている前提と利害
最終的な決断は、経営者ご自身が下します。ただし、両論を並べただけで判断をお返しすることはありません。noillionとしての見解と、その見解に至る理由を明確にお伝えします。
EXECUTIVE MENTORING
答えを増やすのではなく、
判断の構造を明らかにする。
値上げ、人員、事業承継など、損得を比較しても決まらない経営判断を、利害から離れた立場で整理します。やり取りはすべてメールで完結します。
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